自分の素晴らしさに気づいてしまったら。
自分の素晴らしさに気づいてしまったら…
もう理由が無くなってしまうから怖いのだと思う。
あなたは謙虚だ、そこがいいんだと
立て続けに言われたけど、
わたしは謙虚ではなく
ただの臆病なんだと思う。
自分の凄さ、素晴らしさに
自分がほんとうに気づいてしまったら
こうしなきゃ、ああしなきゃ、
という理由が無くなってしまって
じゃあどうしたらいいの?と
路頭に迷ってしまうと思い込んでいた。
素晴らしさに気づくって
何もなかったって気づくことと同じなのかもしれない。
最初から何もない訳だから
余計なことは何もしなくていい。
評価された「素晴らしさ」というのは
箱だけで
中身は何もなかったのだ。
ああ、急に真っ暗になって
大雨が降ってきた。
暗転した後、
どんな世界をわたしは見るのだろう。